2016年1月5日火曜日

軽減税率


欠陥だらけの軽減税率、政局優先で禍根残す

選挙対策で公明党の言いなりに

 

「軽減税率制度の導入に当たり混乱が生じないよう、(中略)軽減税率制度の円滑な導入・運用に資するための必要な措置を講ずる」と付記されたことも、目立たないが重要なポイントだ。
日本商工会議所の荒井恒一理事は「食料品が本業でなくても、経理の仕組みを変える必要があることを知らない人が多い。準備が17年4月に間に合わず、相当な混乱が予想される。取引の局面や関係者も多く、複雑さという点では、マイナンバーへの対応よりも大変だ」と懸念する。軽減税率に対応できない事業者や、取引から排除される零細事業者が続出し、“軽減税率不況”がやってくるかもしれない。
外食が軽減税率の対象から外れたことで、消費者側にも当初混乱が生じそうだ。たとえば牛丼やハンバーガーには、テイクアウトでは軽減税率、イートイン(店内飲食)では標準税率が適用される。はたしてそう簡単に分けられるのかどうか。
第一生命経済研究所によると、軽減税率による平均的な家計の軽減額は年間1.3万円。この程度の軽減効果を得るため、これほど問題の多い政策を導入しなければならないのか、疑問が残る。

1兆円の財源が必要、どこにあるのか

先送りされた課題も大きい。最大の課題は1兆円に及ぶ財源の確保策である。谷垣禎一・自民党幹事長は、「かなりの額なので、詰めるのはこれからの議論。1年かけて精査をしていく」とするが、メドはまったく立っていない。
消費増税の使途として、低所得の高齢者・障害者への月5000円の福祉的給付金の支給など、さまざまな社会保障の充実策が予定されていた。医療や介護などにかかわる自己負担額に家計単位で上限を設ける「総合合算制度」(予算額4000億円)は、軽減税率導入によって見送られる見通しで、早くも影響が出始めている。
「所得の高い人への(所得税の)累進税率を引き上げてはどうか」。15日の公明党の税制調査会では、出席した国会議員からこんな意見も出た。現在、所得税の最高税率は45%。税率を引き上げても、高所得者の人数は少なく、得られる税収は限定的だ。

 
 






 
 



 






2016年1月4日月曜日

慰安婦問題と日韓合意


田中宇の国際ニュースは興味深いニュースを提供してくれます。

━━━━━━━━━━
★日韓和解なぜ今?
━━━━━━━━━━

 昨年12月28日、日本と韓国が従軍慰安婦問題で和解した。日韓はなぜこ
のタイミングで、慰安婦問題を最終的・不可逆的に解決したのか。日韓の国交
正常化50周年である昨年のうちに何としても解決したかったから、とか、
1年以上にわたる双方の外交努力がようやく実ったから、といった説明がされ
ている。だが私から見ると、慰安婦問題による対立は、日韓双方にとって既存
の国内権力構造の維持に好都合であり、政府間の解決への努力の多くは「努力
するふりだけ」で、よっぽど強い外部からの圧力がない限り、双方が解決に至
ることはなかった。

http://www.dailymail.co.uk/wires/reuters/article-3375202/Japan-S-Korea-diplomats-meet-ahead-ministerial-talks-comfort-women.html
Japan, S.Korea diplomats meet ahead of ministerial talks on 'comfort women'

 日韓双方の中枢で強い力を持つ「対米従属派」にとって、慰安婦問題を解決
せず放置しておくことは、日韓の結束を阻み、日韓が別々に対米従属を続ける
ことを可能にする便利な道具だった。日韓が慰安婦問題を解決すると、阻まれ
ていた日韓の直接の安保協調が強まり、米国は日本と韓国の駐留米軍を撤退し
やすくなり、日韓両方の対米従属を終わりに近づける。日韓の政府だけの意志
で慰安婦問題が解決されることはなく、慰安婦問題の解決は、米国の差し金で
ある可能性が高い。外から日韓に強い圧力をかけられるのは米国だけだ。慰安
婦問題がなぜ今解決したのか、という問いは、オバマ政権がなぜ今日韓に和解
しろと圧力をかけたのかという問いになる。

http://thediplomat.com/2015/12/japan-south-korea-reach-agreement-on-comfort-women/
Japan, South Korea Reach Agreement on 'Comfort Women'

 先に私なりの答えを書いておくと、それは「オバマは、任期最後の年である
今年、北朝鮮の核開発問題を解決したいのでないか。そのためにまず、米国の
力で最も簡単に解決できる日韓の和解を実現したのでないか」ということだ。
米大統領が、軍産複合体やイスラエルの政治圧力を気にせず国際戦略を進めら
れるのは、再選されて2期8年やれた場合の、もう先に選挙がない最後の2年
間だけだ。オバマは、最後の2年のうちの前半である昨年、中東に専念し、イ
ラン核問題を解決し、シリアにロシア軍を呼び込み、中東での露イランの影響
力を急増させ、イスラエルをへこました。残る今年の1年、北朝鮮問題の解決
や、中国を強化するかたちで譲歩するニクソン的なやり方を進める可能性があ
る。北朝鮮の核兵器廃棄を目標にする6カ国協議は2003年から07年まで
断続的に開かれたが、09年の北の2回目の核実験以降、頓挫している。だが
中国と韓国は昨年11月下旬、協議の再開に向けて動いていくことで合意した。

http://sputniknews.com/asia/20151122/1030538065/six-party-talks-on-north-korea.html
China, South Korea to Discuss Return to Six-Party Talks on North Korea

http://tanakanews.com/071218multipolar.htm
世界多極化:ニクソン戦略の完成

http://tanakanews.com/150420iran.php
◆イランとオバマとプーチンの勝利

http://tanakanews.com/151221syria.htm
シリアをロシアに任せる米国

 慰安婦問題の解決が米国の圧力で実現したとする分析は米国からも出ている。
「米国は、日韓を団結させて中国に対抗させる意味で、慰安婦問題の解決を
歓迎している」とブルームバーグ通信は書いている。しかし、これは全く間違
いだ。中国と韓国は昨秋、9月の韓国の朴槿恵大統領の訪中などの際に、中韓
で日本を引っぱり込んで日中韓サミットを開催することや、日韓関係を改善す
ること、中国と韓国の海洋紛争(黄海にある蘇岩礁=イオドの領有紛争。おそ
らく中国側が譲歩する)の解決、それから北核6カ国協議の再開努力などを両
国間で合意している。

http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-12-28/landmark-japan-south-korea-accord-to-fuel-military-cooperation
Landmark Japan-South Korea Deal Backs Obama's Asia Rebalance

http://www.straitstimes.com/asia/east-asia/china-has-wider-hopes-for-seoul-talks-say-observers
China has wider hopes for Seoul talks, say observers

http://www.manilatimes.net/why-china-would-compromise-in-the-yellow-sea/235692/
Why China would compromise in the Yellow Sea

http://thediplomat.com/2015/11/china-holds-bilateral-talks-with-south-korea-japan/
China Holds Bilateral Talks With South Korea, Japan

 これらから考えると、昨秋からの流れは、日韓が結束して中国と敵対する動
きでなく、中韓が結束して日本を取り込む動きだ。中韓は、日本を取り込んだ
後、6カ国協議を再開して北朝鮮問題を解決していこうと考えている。

http://thediplomat.com/2015/09/china-japan-south-korea-to-hold-long-delayed-trilateral-summit/
China, Japan, South Korea to Hold Long-Delayed Trilateral Summit

 米国の外交戦略立案の奥の院であるシンクタンク外交問題評議会(CFR)
は大晦日に、オバマ政権が最後の1年に入る今こそ米朝関係を改善して6カ国
協議を再開し、北朝鮮の問題を解決する好機だとする分析を載せている。それ
によると、米国は前回2012年に北核問題の解決をめざして北と交渉したが、
先に北に核開発施設を破棄(破壊)させ、その上で6カ国協議を開くというシ
ナリオだったため、北が警戒して実現しなかった。そのため、今後6カ国協議
では、核施設の廃棄と6カ国協議を同時に進めるべきだとCFRは提唱している。

http://blogs.cfr.org/asia/2015/12/31/time-for-a-new-approach-in-u-s-north-korea-relations/
Time for a New Approach in U.S.-North Korea Relations

http://csis.org/publication/pacnet-30-launch-perry-process-2
Launch the Perry Process 2

 これは、北が核施設を破壊するふりをするだけで、米朝関係の正常化など交
渉の果実を得られる可能性を持ったシナリオだ。この10年間、米国が北に提
示するアメ(米朝正常化)とむち(核廃棄)は、むちが先でアメが後という軍
産に有利な条件から、アメが先でむちが後という北に有利な条件へと、しだい
に動いている。米国が提案する条件を北が容認し、6カ国協議が進展する可能
性が高まっている。

http://tanakanews.com/070123korea.htm
北朝鮮問題の解決が近い -2007年1月

http://tanakanews.com/080129korea.htm
北朝鮮核交渉の停滞

 2012年に前回オバマが北核問題の解決に動いた時、それを阻止する動き
として出たのが、慰安婦問題と竹島紛争での日韓の対立扇動(12年8月の李
明博の竹島訪問など)と、12年秋の尖閣国有化など尖閣を使った日中対立の
扇動だった。

http://tanakanews.com/120811dokdo.php
李明博の竹島訪問と南北関係

 北核問題の解決は、03年に米国主導で6カ国協議の体制が組まれたときか
ら、日韓が対米従属をやめて日中韓が協調を強める「東アジア新秩序」の創設
と抱き合わせになっている。日韓、日中の関係を好転させてからでないと、
6カ国協議が進まない。慰安婦問題を口実にした日韓対立は、東アジアの新秩
序への移行を阻止する一要素となっている。(6カ国協議にはもう一つ隠れた
目的として「北を中国の属国としてしばりつけること」がある。これに金正恩
が抵抗していることも、6カ国協議が頓挫している原因だ)。

http://tanakanews.com/g1031asia.htm
アジアのことをアジアに任せる

http://tanakanews.com/120113korea.htm
北朝鮮の中国属国化で転換する東アジア安保

 北核の6カ国協議が提示してきたシナリオは、日韓、日中、米中、中韓の安
定的な関係を前提に、北に核兵器を廃棄させ、南北、米朝が和解し、東アジア
から国家間対立の構造をすべて除去し、日韓から米軍が撤退し、代わりに日韓
は中露朝と新たな安保体制を組み、日韓朝中米露の6カ国で集団安保体制を作
ることを最終目標としてきた。前回6カ国協議が再開をめざしていた12年に
は、日韓が「北への共同防衛」を口実に、諜報分野を皮切りに安保協定を締結
する交渉が進んでいたか、これは日韓が軍事的に対米自立する道の始まりを意
味し、6カ国協議のシナリオの一部だった。日韓安保協定は、米国の圧力で進
められ、締結直前までいったが、慰安婦問題と竹島問題の扇動によって12年
に日韓の関係が劇的に悪化した後、棚上げされたままになっている。

http://tanakanews.com/080624eastasia.htm
日米安保から北東アジア安保へ

http://tanakanews.com/080617yalta2.htm
ヤルタ体制の復活

 興味深いのは今回、日韓が慰安婦問題の和解と同時並行して、棚上げされて
いた諜報分野の安保協定について「北の脅威の増加」を口実に、15年10月
から話し合いを再開していることだ。慰安婦問題の扇動で12年に棚上げされ
た日韓安保協定締結が、慰安婦問題の解決とともに復活する流れになっている。
慰安婦問題の解決は、もっと奥深い日韓の対米従属からの脱皮や、東アジア
新秩序の構築への作業の再開であると感じられる。

http://www.koreatimes.co.kr/www/news/nation/2015/12/205_193959.html
'Korea, US, Japan discussing role of Self-Defense Forces'

http://tanakanews.com/121128japan.php
日中韓協調策に乗れない日本

http://tanakanews.com/121220japan.php
一線を越えて危うくなる日本

http://tanakanews.com/120322easia.php
転換前夜の東アジア

 対米従属派に洗脳されている日本人は「米国が、日韓をくっつけて対米従属
から引き剥がしたいはずがない」と考えるかもしれないが、日韓安保協定は間
違いなく米国の差し金だ。慰安婦問題の解決を受け、1月中にも、米国と日韓
で「北朝鮮の脅威」を口実に、安保協調関係の強化が話し合われる。北朝鮮は
近く核実験を再開する見通しと報じられている。日韓の安保協定は「米国の差
し金」でなく「北の核の脅威」に対応するために日韓が米国と関係なく独自に
進めるものという歪曲報道が出回りそうだ。

http://latino.foxnews.com/latino/politics/2016/01/03/north-korea-could-be-preparing-nuclear-test-seoul-says/
North Korea could be preparing nuclear test, Seoul says

 6カ国協議は、これまで何度か進展の機会があったが、いずれも北の消極性
が最大の原因で、頓挫している。韓国が対米従属なので、北が米国と和解して
米朝が対等な友好国になると、北は韓国より上位に立てる。米国は、この展開
を嫌い、6カ国協議を中国に主導させ、北が米国と和解すると同時に中国の傘
下に入るように仕向け、中国が南北を仲裁する構図の中に北を落とし込もうと
してきた。北がこれを拒否して核実験やミサイル発射を繰り替えし、6カ国協
議が頓挫していた。

http://tanakanews.com/130312korea.php
世界の転換を止める北朝鮮

http://tanakanews.com/100903nkorea.htm
中国の傘下で生き残る北朝鮮

http://tanakanews.com/140509korea.htm
御しがたい北朝鮮

 もし今年、米国が6カ国協議の前哨戦として北との交渉を再開し、米国が北
に譲歩するかたちで6カ国協議が開かれると、その落としどころは以前と同じ
「北を中国の属国にする」ことだ。北の金正恩がそれを了承するのか疑問だ。
しかし、もし6カ国協議が進展すると、それはほぼ確実に、日韓からの米軍撤
退や、日韓の対米従属色の希薄化を引き起こす。慰安婦問題の解決と並行して、
米軍撤退に向かう道の始まりである日韓の安保協定の締結が、すでに現実的
な話として交渉されている。

http://tanakanews.com/130118japan.htm
中国と対立するなら露朝韓と組め

http://tanakanews.com/120829japan.htm
東アジア新秩序の悪役にされる日本

 この話が進むと、沖縄の米海兵隊のグアム撤退の構想が再燃する可能性が増
す。海兵隊の普天間基地の代替になる辺野古の基地の建設が、沖縄県民の強い
反対を受けている。米政府は以前から何度か「日本政府が辺野古に基地を作れ
ないなら、海兵隊をグアムに撤退するよ」と言っている。世界で唯一の、米軍
海兵隊の米国外の恒久駐留基地が日本にあることは、日本の対米従属(日米同
盟)の象徴だ。海兵隊の撤退は、日本の対米従属の減退を意味するので、日本
の隠然独裁的な官僚機構は、海兵隊に出ていかれる前に、是が非でも、法規を
ねじ曲げても、急いで辺野古の代替基地を作らねばならないと考えている。

http://tanakanews.com/110514okinawa.htm
再浮上した沖縄米軍グアム移転

http://tanakanews.com/110617okinawa.htm
日本が忘れた普天間問題に取り組む米議会

 6カ国協議の進展は、海兵隊のグアム撤退を阻止(できるだけ長く先延ばし)
したい日本の官僚機構にとって、新たな脅威の出現になる。6カ国協議再開
の先鞭となる、慰安婦問題解決や、日韓安保協定の交渉再開が驚きなのは、こ
の点においてだ。オバマ政権が日韓、特に日本政府に「核実験再開が近い北の
脅威の増大」などを口実に、強い圧力をかけた結果、慰安婦問題が解決された
のだろう。

http://tanakanews.com/120222japan.htm
日本の権力構造と在日米軍

 慰安婦問題で日韓の関係が悪化する直前の2011-12年にも、北核6カ
国協議の再開、日韓安保協定の交渉、米海兵隊のグアム移転など「米国が東ア
ジアから出ていく方向」の流れが起きていた。だが12-13年にかけて、慰
安婦と竹島の問題での日韓関係の悪化、日韓安保協定の棚上げ、尖閣諸島国有
化を皮切りとした日中敵対の激化、北朝鮮の消極性による6カ国協議の頓挫、
北の中国の属国化拒否としての13年末の張成沢の処刑、米軍グアム撤退の雲
散霧消、辺野古基地建設をめぐる沖縄への異様な圧力などが起こり、米国の東
アジア覇権が存続するかたちで今に至っている。

http://tanakanews.com/131218korea.htm
北朝鮮・張成沢の処刑をめぐる考察

 今回、おそらく米国からの圧力による慰安婦問題の解決、日韓安保協定の再
交渉が始まったことは、再び11-12年の「米国が出ていく流れ」の再開に
なるかもしれない。東シナ海紛争、南シナ海紛争への日本の介入、潜水艦受注
に始まる日豪同盟の可能性(対米従属から日豪亜同盟への転換)などを含め、
今年の展開が注目される。

http://tanakanews.com/151129submarine.php
日豪は太平洋の第3極になるか



この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/160104japan.htm




●最近の田中宇プラス(購読料は半年3000円)

◆国家と戦争、軍産イスラエル
http://tanakanews.com/151228war.php
【2015年12月28日】イスラエルが、いくら米国を牛耳って動かしても、
ロシアとイランがISISを退治して中東への支配力を強めることを、止める
ことができない。イスラエルは、覇権国である米国を支配しても、自国の安全
を守れなくなっている。米国中枢は、しばらく前から、オバマと軍産イスラエ
ルの暗闘になっているが、オバマは今年、露イランを動かし、軍産とイスラエ
ルを無力化することに成功した。

◆ドル延命のため世界経済を潰す米国
http://tanakanews.com/151219economy.php
【2015年12月19日】覇権国は本来、世界最大の経済力を持ち、その余
力を世界のために使って、世界が経済成長できる態勢を維持することが役割だ。
その役割を果たすために、覇権国の通貨や国債は、世界的に最高位の信用を約
束されてきた。だが今回、米国は、ドルと米国債の強さを守るため、世界が不
況に向かい、新興諸国や途上諸国が経済減速で苦しんでいる今の時期に、苦し
みを増すことにつながる利上げやドル高誘導策をやっている。米国は、ドルを
延命させるために世界経済を潰してしまう策をやっている。

◆米国の利上げで債券崩壊が始まる?
http://tanakanews.com/151215bond.php
【2015年12月15日】うまくいけば米連銀は今回、債券破綻の連鎖を起
こさず利上げできる。しかし、QEなど過剰な緩和策によるバブル膨張は、も
う限界に近い。今回うまく乗り切れても、安定は長続きしない。いずれバブル
崩壊、信用収縮の時代になる。リーマン危機の時は、米欧日の金融当局に余裕
があったが、その後の7年間の対策で余裕を使い切り、次の危機を乗り切れる
「弾」が尽きている。今後いったんバブルが崩壊すると、世界的にひどい状態
が数年以上続くと予測されている。


主権者教育

元NHKのディレクターからのものです。
拡散します。活用してください。

今年、8月に予定されている参議院選から
投票年齢が18歳以上に下げられます。
私がかかわる「映像ドキュメント.com」は、
「デモクラTV」との共同企画で、月一回のペースで
「18歳のためのレッスン」を始めました。
講師と若者の“白熱ゼミ”です。
討論などでのご利用、お知り合いへの拡散を歓迎します。


2015年9月〈18歳のためのレッスン(1〉「安保法制と憲法 」
小森陽一とSEALDsメンバー
http://www.eizoudocument.com/0135komori&sealds.html
YouTubeはhttp://youtu.be/zLvPbMPY2Mc

2015年10月〈18歳のためのレッスン(2〉
「立憲主義と安保法制」 樋口陽一とSEALDsメンバー
http://www.eizoudocument.com/0139higuch&sealds.html
YouTube https://youtu.be/H2hS4xecg38
デモクラTV https://dmcr.tv/mypage/dmcr_spc.php?prog=eizoudoc

2015年11月〈18歳のためのレッスン(3〉
「沖縄米軍基地と日米安保条約」  高橋哲哉さんと学生たち
http://www.eizoudocument.com/0517takahashi&student.html
YouTube https://youtu.be/oka6K28TJ94 

2015年12月〈18歳のためのレッスン(4〉
「ほんとうの戦争の話をしようか」 西谷修さんと学生たち
http://www.eizoudocument.com/0140nishitani&student..html
YouTube https://youtu.be/r982vX0i3Fg ←アドレス変わりました
デモクラTV https://dmcr.tv/mypage/dmcr_spc.php?prog=eizoudoc

2016年1月〈18歳のためのレッスン(5〉
「安全保障法は違憲だ!」 小林節さんと学生たち
http://www.eizoudocument.com/0142kokbayashi&student.html
YouTube https://youtu.be/ufmh7e6AdiY
デモクラTV https://dmcr.tv/mypage/dmcr_spc.php?prog=eizoudoc

2016年2月 講師・浜矩子さんの予定

桜井均

2016年1月3日日曜日

奨学金という名の消費者金融

 1月3日(日)付けの中日新聞の記事です。学ぶ権利すら保障されていない日本は先進国といえるのでしょうか?生涯借金に苦しむ前途ある若者の
存在です。給付型奨学金こそ必要です。

奨学金の返還訴訟が激増 年5000件超に、支援機構が回収強化

写真
 大学や大学院、専門学校生らの約四割が利用している日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金貸与事業で、返還が滞った利用者や親などに残額の一括返還を求める訴訟が激増していることが分かった。機構が発足した二〇〇四年度の五十八件に対し、一二年度は百倍を超える六千百九十三件に上った。非正規労働の増加や就職難で経済的に苦しむ若者が増える一方で、機構が債権回収を強化した実態を示している。
 機構によると、訴訟は月賦による奨学金の支払いが九カ月以上滞った利用者に一括返還を求めたうえで、督促に応じなかった利用者を相手に起こしている。提訴後に支払いの再開に同意して和解するケースが多いが、返還できずに自己破産した場合は親などの連帯保証人、親戚などの保証人に請求が回るという。
 提訴の対象は当初、滞納が一年以上に及んだ利用者だったが、「奨学金の返還促進に関する有識者会議」が〇八年六月、対象を延滞九カ月に早期化することを含む回収強化策を提言。これにより〇九年度は四千二百三十三件と、前年度の約三倍に増えた。
 失業や病気、災害などで適用される返還猶予期間が五年から十年に延長された一四年度は五千三十九件で、ピークの一二年度から千百五十四件減ったが、機構発足時との比較では依然高水準が続いている。連帯保証人や保証人に一括返還を求めた訴訟は、過去五年で四千六十四件あった。
 機構は三カ月以上の滞納者の個人情報を全国銀行個人信用情報センター(東京)に登録。「ブラックリスト入り」ともいわれ、登録を開始した一〇年度の四千四百六十九件が一四年度には約四倍の一万七千二百七十九件に増えた。過去五年間の総数は五万一千五百七十四件。延滞を解消しても五年間は登録が消えず、住宅や自動車のローン、クレジットカードなどの審査が通りづらくなる恐れがある。
写真
 返還訴訟の増加などについて、機構の遠藤勝裕理事長は「奨学金の貸与に税金が入っている以上、回収しないわけにはいかない。返還猶予などの救済策も用意している」と説明。一方、奨学金問題対策全国会議(東京)の事務局長を務める岩重佳治弁護士は「将来の返還能力を審査せず貸しているのに、返すときになって強い措置をとるのはおかしい」と指摘している。
 機構の奨学金をめぐっては文部科学省が現在、利用者の卒業後の年収をマイナンバー制度で把握して返還額を柔軟に変える「所得連動返還型」の導入を検討している。これに対して返還困難者の支援団体は、主要国の中で日本にだけ制度がない完全支給の「給付型」の早期導入を求めている。
 

2016年1月2日土曜日

判決によって評価が変わる

日本の司法は以前からいわれていたように、基本は体制を支える側にたっています。

[1]  原子力資料情報室声明 
        司法としての原発回帰の不当決定-高浜異議審決定

────────────────────────────

2015年12月24日 

原子力資料情報室


 24日、福井地裁(林潤裁判長)は15年4月の高浜原発の運転差し止め仮処分命令を取
り消す決定を行った。福島原発事故に対する司法としての反省がなく、原発回帰を追認
する不当判決である。

 決定は、原子力規制委員会が専門家の審議を経て策定した規制基準は合理的であると
し、審査の過程に重大な過誤欠落がなければ、それに基づく判断も合理的であるとする、
福島事故前の考え・立場に逆戻りした内容となっていて、とうてい容認することはでき
ない。

 前決定が指摘した実際の地震がこの10年で5回も基準地震動を上回った理由を分析する
ことなく、また、震源を特定せずに定める地震動については参考とする16地震に対して、
最大規模であった岩手・宮城内陸地震について地質構造の違いを主張して評価対象から
外したことを追認している。司法は、この地震も評価したうえで耐震安全性を主張する
ように求めるべきだった。

 免震重要棟の建設は、工事認可より5年間猶予とさらに緩和したことで原子力規制委員
会の姿勢が問われているが、今回の決定では新規制基準が「緊急時対策所の基準地震動に
対する耐震安全性を確保するための手段については『免震機能等により』と規定されてお
り、~必ずしも免震機能を有していることを常に要求するものではない」と解釈している。
原子力規制委員会よりもさらに緩い判断を司法が示したことになる。これでは新規制基準
の骨抜きにもつながりとうてい許されない判断と言える。

 最後に意図的な攻撃への対策についても、きわめて狭い敷地に立地されている高浜原発
を裁判長は実際に見たとは考えられない判断だ。大型航空機が意図的に原子炉建屋に衝突
すれば原子炉は破壊され重大事故は避けられない。あるいは、敷地内で爆発炎上すれば、
規制委員会が「確認している」とする「アクセスルート」が使用不能になることは、現場
を見れば一目瞭然である。

2015年12月31日木曜日

中国だけでない!

環境問題の元凶はやはりクルマなのでしょうか?日本もこうなればパニックですね。というよりもクルマに依存している西三河なんて、考えただけでもぞっとします。

ローマとミラノ、スモッグで車の使用制限
 イタリアでも大気汚染対策=制限速度や暖房温度引き下げ

 ミラノでは30日までの3日間、午前10時~午後4時に自動車、オートバイ、ス
 クーターの使用が禁じられる。同市は順守状況を監視するため、200人の警
 官を配備。
 違反者には最高663ユーロの罰金が科される。市民には代わりに、1日1.5ユー
 ロで公共交通機関が乗り放題となる「反スモッグ」チケットを用意した。

 一方、ローマは28日、ナンバープレートが奇数の車両の使用を9時間にわた
 り禁止。29日には偶数ナンバーが対象となる。同市は先に2日間の乗り入れ
 禁止を実施したばかり。
http://potato.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1451388840/
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015123100043


◆大気汚染で再び休校 テヘラン、広場に救護所も

 イラン環境庁によると、テヘランが環境面で許容できる車の台数は85万台だ
 が、現在は約300万台が走り、交通渋滞が大気汚染をさらに悪化させている。
 警察当局は30日、車のナンバーが偶数か奇数かで1日ごとに運転を禁じる措
 置を導入した。
http://news.google.co.jp/
http://www.sankei.com/photo/daily/news/151230/dly1512300019-n1.html

2015年12月30日水曜日

TPPの裏側

この人のブログがよく説明しています。
やすだせつこ氏


タイトル 「食政策センター・ビジョン21」主宰の安田節子公式ウェブサイト/
リンクは自由です(連絡不要)/お問い合わせは管理者まで

安田節子ドットコム

 

2015年12月

多国籍企業のためのTPP

大筋合意の裏側

10月、政府は「TPP大筋合意」を発表した。ハワイでの閣僚会議が決裂した後、たった2ケ月でアトランタの閣僚会議を開いたのは日本が強く開催を求めたからだ。甘利大臣は「大筋合意」の記者会見にこぎつけるために“行司役”を任じた。

4月、安倍首相が米国議会で行ったスピーチで夏までに戦争法制を制定することとTPP合意形成に全力を注ぐことを米国に約束したからだ。

そして、安倍政権は決着済みとばかりに事後対策の検討に着手している。それは、来年の参院選のためにTPP対策予算を農業関係者に早くばら撒いておきたいからだ。

国民をだます安倍首相の傀儡ぶり

国民の関心を戦争法案から経済に向けたい安倍首相は「かつてない規模の人口8億人、世界経済の4割近くを占める広大な経済圏。その中心に日本が参加する。TPPはまさに『国家百年の計』だ」と胸を張り、「守るべきものは守られた」と発言。

もちろん、これは100%嘘。結果は自動車では米国が課す関税2.5%の撤廃は25年後で得るものなし、農産物では関税大幅削減で地滑り的明け渡し。国益のために戦ったとは到底言えない米国の傀儡政権ぶり。

日本は逃れるすべがない

今後、留保や未決着を解決し、完全合意したら協定文書を作成して各国の署名を取る。その後各国は国会承認にこぎつけなければならない。しかも米国の場合、来年は大統領選がある。大統領候補2名(ヒラリー・クリントンとバーニー・サンダース)は、TPPに反対を表明。米国議会もTPP合意案をすんなり認めるはずはないという状況だ。

また批准しない国が出る可能性もあり、「域内GDPの85%、6ヵ国以上の国が賛同すれば2年以内に発効する」というルールを付け加えた。日米どちらかが批准しなければ発効できない。日本は逃れることができない。

米国があせっていない理由とは

しかし米国自身はTPP批准に焦っていないようだ。日本をターゲットにする米国にとってTPP協議と同時に義務付けた日米二国間協議で取りたいものを取ったからで、米国の要求の法的実現を約束した合意文書を取り交わしたからだ。

この中に「SPS(検疫衛生措置)の加速」がある。これは食の安全規制を米国基準に合わせる、それは日本の規制の後退・緩和を意味する。

まともにメリットを説明できない日本政府

当初、内閣府の試算で日本がTPPに参加した場合の経済効果は「GDPを2.7兆円押し上げる」と発表されたがこれは正しくは「10年間で」であった。

そう、1年間でたったの2700億円。最初からTPPでどのような国益があるか? という問いにごまかし、ぼやかしで国民を騙してきた。米韓FTAで韓国自動車が米国の関税撤廃の恩恵を受けるから日本もTPPに早く参加して自動車関税の撤廃をとマスコミは書き立てた。

ところが結果は米国の自動車関税の撤廃は25年も後。現地生産する日本車への部品の関税はなくなったが、生産拠点が海外に移り、輸出で稼ぐ時代ではない。

デメリットは際限がない

一方、農産物は米国のコメが無関税で7万トン輸入上積みが決まり、牛・豚・鶏など食肉の関税は大幅に下がる。ミカンからコンニャクまで関税で守られていた農産品が丸裸同然になり深刻な打撃が農家に及ぶ。関税で国内を守るという国家主権の放棄であり、国民の食料安全保障を失う。そして胃袋を米国に握られる。

「規制」とは企業の自由な営利活動から国民の暮らしを守るためにある。医療、食の安全、環境、労働、金融、教育、中小企業保護など広い分野の法規制がTPPの規制撤廃ルールにより撤廃され、多国籍企業の思うがままの市場を提供することになる。

TPPで恩恵を一身に受ける多国籍企業。TPP推進役の米国の背後にいるのは彼らなのだ。ホワイトハウスにも連邦議会にも多国籍企業の資金が潤沢に流れている。大統領も無縁ではない。大統領選挙に莫大な資金がかかり、企業の莫大な献金がものを言う。

医療、製薬、保険、食肉、アグリビジネス、IT、通信、金融など多国籍企業の要望を取りまとめたのが米国のTPP戦略だ。業界団体のロビイストが米国の交渉団と一体で動いている。

合意書の一部しか公開しなかった日本政府

日本政府は「TPP協定の概要(要旨)」だけを発表した。A4で36ページ(合意書の97ページ分)しかない。英文(フランス語、スペイン語)で公表された合意書テキストは2000ページを超える。日本語訳を外務省は出さない。政府のぼろを隠し、都合よくまとめた概要のみ国民に示す。

またTPP協議において具体的にどうなるかを知ることができるのは各国提案や交渉過程で取り交わした「覚書」などだ。しかしこれらの文書は秘密協定により秘密にされ、発効後も4年間秘密なのだ。

国民や議会の目が届かない闇があるTPP。その真の目的は「多国籍企業による国内法規制の無力化」なのだ。国会批准を許してはならない。(「いのちの講座96号」より)
2015年12月30日更新
▲最上部へ戻る
TPPに仕込まれたインターネット監視
「TPP大筋合意」の概要を見れば、聖域5品目に踏み込んだ農産物の関税撤廃、ISD条項など、安倍政権は公約を反故にして、丸裸にした日本をハイエナに差し出すことがわかった。関税自主権を投げ打ち、食料安全保障を失い、国民の胃袋はグローバル大企業群の手に握られる。

日本政府が「大筋合意」を演出し、決着済みとばかりに事後対策の検討に着手しているのは、来年の参院選のためにTPP対策費(税金)を農業関係者に一刻も早くばら撒いておこうという腹なのだろう。票を買って参院選を乗り越えれば、後のことは知らないという無責任、自己チュー政権なのだ。

TPPが成立すれば、食料のみならず、健康、環境や金融制度を巡る支配は、グローバル大企業の手中に落ちる。TPPは、グローバル大企業が自分達の利益の障害だと見なす納税者の権利を保障する政策に、懲罰的な規制を課す権利を与える。TPPはグローバル大企業のクーデターなのだ。

そしてTPPに、インターネット規制・言論弾圧の危険な地雷が埋め込まれた。「TPP協定の概要」の「知的財産」―著作権の項に「WTO・TRIPS協定やACTA(偽造品の取引の防止に関する協定)と同等又はそれを上回る規範の導入」とある。

・故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を「非親告罪」とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。
・著作権等の侵害について、「法定損害賠償制度又は追加的損害賠償制度」を設ける。

「非親告罪」とは作者の告訴がなくても当局が自由勝手に監視して、起訴・処罰できる犯罪とし、「法定または追加的損害賠償制度」で懲罰的賠償金を科すというもの。

これはACTAの復活なのだ。ACTAは偽ブランド、模倣品を国際的に取り締まることを名目にした協定だが、著作権の侵害行為を取り締まるためとして作者の告訴がなくても規制当局のネット監視・検閲が許され、摘発して逮捕したり、高額な罰金を科すことができる。違法ダウンロードや2次創作品、引用などを厳格な処罰対象の「違法行為」とする。

米国政権は先に同じ内容のSOPA、PIPAという国内法の導入に失敗した。その後、米国の意を受けた小泉純一郎元首相がACTAを提唱。交渉過程はTPP同様秘密にされ2010年に大筋合意に至った。しかしウイキリークスによりディスカッションペーパーの一部や条約案が流出した。インターネットの自由を侵害するとして激しい反対のうねりが起き、欧州議会はじめACTAの批准否決で、批准国は日本のみに留まっている。死に体だったのが、「ACTAを上回る規範の導入」がTPPに盛り込まれたのだ!

なお、原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合は除くとされているが、影響を与えないかどうかの判断は当局がする。

当局がインターネットを監視する世界を、君よ、想像してご覧。インターネットにアクセスした瞬間、政府の検閲を受けるのだ。もしブログやネットの掲示板などで政府批判や政府に不都合な情報の書き込みをする人はマークされ、誰もが犯してしまう「うっかりミス」を使って著作権侵害として逮捕ができてしまう。言論の自由を奪う危険な装置になり得るのだ。

ACTAを内包したTPPを通して、また直接的に来ている米国の要望の特徴は、「米国化」の拡大だ。米国では、今までの自由なインターネット利用を規制する猛烈な動きが出ている。支配層が市民に隠しておきたいことが、インターネットによってリークされたり、あっという間に広がる、いまの自由で活発な情報のやりとりを不都合と感じており、TPPを使ってインターネット監視=言論弾圧を目論んでいることを見逃してはならない。TPPの国会批准をなんとしても阻止しよう!
2015年12月26日更新
▲最上部へ戻る
[HOME]>[節子の鶏鳴日記]>「2015年12月ログ」


YasudaSetsuko.comAll rights reserved.